格差社会が見える?ドラマにみる韓国の住宅事情
韓国ドラマや映画を見ているとそれぞれの主人公達の立場を表現する為に「家」は重要なポイントとして使われています。
第92回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、国際(長編)映画賞など4冠を制した2019年公開の大ヒット韓国映画「パラサイト 半地下の家族」では、主人公たちが住む半地下の家も話題になりましたよね。
貧しい半地下の家に住む主人公一家と、高台の豪邸に住む一家の対比がとても印象的でした。
写真出処:映画「パラサイト 半地下の家族」
この作品でも見れるように、近年の韓国は貧富の差が激しい格差社会とも言われています。
韓国ドラマを見ていても、その格差社会をリアルに感じることができるのが「家」です。
富裕層や貧困層の家…。住んでる家の地域だったり大きさで、主人公達の立場を上手く描いています。
ということで今回は、韓国の様々な住宅事情を韓国ドラマを通して見ていきたいと思います!
まずは富裕層達の住宅事情から…
【相続者たち】 キム·タンの家
写真出処:ドラマ「相続者たち」キャプチャー
まずは、ドラマ「相続者たち」でイ・ミンホが演じた主人公財閥御曹司キム・タンの家です。
ロケ地は、楊平にあるホテルの一角でドラマ放送から数年経った今でも観光地となっているようです。
また外の門構えは、韓国でも1、2を争う豪邸が並ぶ平倉洞(ピョンチャンドン)とよばれる地域にあります。
【上流社会】 チャン·ユナの家
写真出処:ドラマ「上流社会」キャプチャー
「上流社会」でユイ演じる財閥企業の末娘、チャン・ユナの家として登場したこちらは、江南区駅三洞にあるラウムアートセンターです。
この建物は、ドラマ撮影でもよく使用されており、結婚式も挙げることができるようで芸能人もここで結婚式を挙げることもあるようです^^
その他にも、韓国では清潭洞(チョンダムドン)や漢南洞(ハンナムドン)といった地域が高級住宅街と呼ばれる地域で、ドラマの撮影なんかもよく行われていますよ!
変わりまして、続いては貧困層の住宅事情を見て行きたいと思います。
【上流社会】 イ·ジイの家
写真出処:ドラマ「上流社会」キャプチャー
写真出処:ドラマ「上流社会」キャプチャー
同じくドラマ「上流社会」から。
先にご紹介したチャン・ユナの家とはうって変わって、貧しくお金に苦労するという役どころのイム・ジヨン演じるイ・ジイの家です。
こちらは、옥탑방 (オクタッパン)と呼ばれる、屋上の部屋です。
ドラマで苦労人を描くと、この옥탑방 (オクタッパン)に住んでいることが多いです。
옥탑방 (オクタッパン)は、オーナーさんが賃貸を増やすために屋上に作った部屋で、冬は寒くて夏暑く設備が整って無いところが多くその分家賃がお安いそうです。
ちなみに、この「上流社会」で使われた옥탑방 (オクタッパン)は他のドラマでもよく使われていて、ドラマ「ごめん愛してる」や「屋根部屋の皇太子」も、ここで撮影されています♪
【マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~】 イ·ジアンの家
写真出処:ドラマ「私のおじさん」キャプチャー
ドラマ「マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~」でIU(アイユ)演じる、イ·ジアンが住んでいた家は、仁川で撮影されています。
ここは、“달동네(タルトンネ)”と呼ばれている地区で、
달(タル)=月
동네(トンネ)=街
つまり、“月の街”という意味があり、月に近いほど高い斜面にある貧困層の街を指す言葉です。
こういった貧困層が住む街、달동네(タルトンネ)は色々な地域に存在しますが、現在は多くのタルトンネが開発地域となっている為、元々住んでいる方々は街を出なければならないという状況のようです。
また、観光地として人気のある壁画の街など(甘村文化村や梨花洞壁画村など..)は、달동네(タルトンネ)が多く少しでも明るい気持ちになるようにと始まったものだと言われているそうです。
富裕層が住む事で有名な平倉洞(ピョンチャンドン)や清潭洞(チョンダムドン)といった高級住宅地。そして貧困層が住むタルトンネ。
格差社会を実際に目に見て感じることのできるのが、今回ご紹介した「家」ではないでしょうか。
韓国に行かれた際には、観光がてら様々な住宅街を見て回るというのも、とても感慨深いですよ^^
【韓国ライフ】住んで驚いた「韓国の家」について(in 京畿道)