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2013.10.31 09:44

[韓国ミニ情報]告祀(コサ)って何?

皆さんは新作ドラマの放送が始まる前、俳優やスタッフ達が集まって何かの儀式をしている様子をニュース記事の写真で見かけたことがありませんか?

これは韓国の伝統儀式「告祀(고사: コサ)」というもの。
告祀とは、家族の平和や厄除け、豊作等を祈願し陰暦の10月上旬に家神に対しておこなう儀式をいうもので、現在は事務所開きや建物を建てるといった、新しく何かを始める時に成功と厄払いを願っておこなわれています。

ドラマや映画の現場も同様。
撮影現場での無事故やヒットを願い初撮影の日に告祀をおこなうことが多く、それをニュース記事として私達も目にしているというわけです。

現在放送中のドラマでは、クォン・サンウやチュ・ジフンが出演している「メディカルトップチーム」は撮影スタジオにゴザを敷いておこなっていました。

 

写真出処:MBC「メディカルトップチーム」

クォン・サンウは「視聴率 42.8%」と書かれたお金が入った封筒を豚の口にくわえさせてヒットを祈願!

「奇皇后」の告祀現場も撮影用のセット場でおこなわれましたが、時代劇だけあってなんだか本格的な雰囲気に感じます。

 

写真出処:MBC「奇皇后」

時代劇姿のチュ・ジンモがお神酒を捧げている様子はまるでドラマのワンシーンのようですね。

一方、チャン・グンソクとIU主演のドラマ「キレイな男」の告祀現場はソウル市内のカフェ。

 

写真出処:KBS「キレイな男」

厳粛というよりも明るくてカジュアルな雰囲気で、キュートな二人の前に置かれると豚の顔もなんだかカワイイ置物(?)のように思えたり…。

厳粛だったり和気藹々だったりと雰囲気は様々ですが、共通して目につくものが…。
そう、初めて見た人は“ギョッ”としてしまう豚の顔。モチロン本物です。
告祀ではこの豚の口にお金をくわえさせてヒットと無事故をお祈りします。

どうして豚の顔が告祀に必須なのかというと、韓国に伝わるこんな神話がルーツとなっているようです。

昔、天界の神様(玉皇上帝)の下に業将軍と福将軍という二人の将軍がいました。
二人がいつも争っている様子を嫌った神様は、二人に塔を建てることを命じ、先に塔を完成させた方を自分の傍に置くと伝えました。
業将軍は悪知恵を働かせて福将軍に勝ったのですが、業将軍の悪知恵はすぐに玉皇上帝にばれてしまいます。
これを知った玉皇上帝は罰として業将軍を豚にしてしまい、業将軍は人々が玉皇上帝にお願いごとをする時の仲介役として玉皇上帝に仕えることになりました。

…それ以来、神様にお願いごとを伝えてくれる存在として告祀をおこなう時に豚の顔が使われるようになったということです。

このように、ドラマの告祀現場からもちょっとした韓国の伝統文化を知ることが出来て興味深いものですね。