2020.02.12 06:10

韓国映画「パラサイト」登場のチャパグリを作ってみよう!

第72回カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドール受賞、第92回アカデミー賞で4冠を達成し、韓国だけでなく世界で脚光を浴びているポン・ジュノ監督の映画「パラサイト半地下の家族」。

ソウルの映画撮影ロケ地も大きな注目を集めているそう!
(コラム「ソウルで必ず行きたい!韓国映画『パラサイト』のロケ地はここ!」を見る)

日本でも公開されるやいなや大きな注目を集め上映されていますが、そんな中、劇中に登場する「チャパグリ」が世界中で注目度が急上昇中だとか?!

(映画「パラサイト　半地下の家族」)

映画をご覧になって「韓国に行ったらチャパグリを食べてみたい!」という方も沢山いらっしゃるのではないかと思いますが、この「チャパグリ」はラーメンやトッポッキのように一般のご飯屋さんにあるメニューではないのです!

なのでまずは「チャパグリとはなんぞや?」という説明にあたり、韓国の2種類のインスタントラーメンを紹介させていただきましょう!

(写真右) 짜파게티(チャパゲティ)
韓国の子供達が大好きな짜장면(チャジャンミョン:ジャージャー麺)を家庭で手軽に食べられるようにと食品メーカー「農心」から1984年に発売されたインスタントチャジャンミョンの元祖的な存在。

(写真左) 너구리(ノグリ)
同じく「農心」から1982年に発売されたうどんのような太麺が特徴のインスタントラーメン。(発売当時は「うどん」と定義されていたようですが、インスタントラーメン類と認識している人が大部分ですね)

この2種類のインスタントラーメンを合わせて作ったメニューということで

짜파게티(チャパゲティ)+너구리(ノグリ)=짜파구리(チャパグリ)

というネーミングになったというわけです。

(「パラサイト　半地下の家族」がアカデミー賞を受賞した記念(?)に、農心が公開したパロディポスター)

「ノグリ」は韓国語で「タヌキ」の意味なのでタヌキが登場しています(笑)

このように「パラサイト　半地下の家族」で2020年になって大脚光を浴びているチャパグリですが、このメニューの誕生は2009年頃にインターネットコミュニティ上で紹介されたB級グルメレシピだそうで、韓国で一躍有名になったのは2013年、MBCのバラエティ番組「아빠 어디가?(アッパオディガ?:パパどこ行くの?)」の中でフリーアナウンサーキム・ソンジュが子供達と行ったキャンプ場で作った朝ごはんメニューとして紹介されたことがきっかけでした。

(写真出処:MBC「パパどこ行くの?」放送キャプチャ)

インスタントラーメンを混ぜるだけという超手抜きメニューに他のパパ達からは笑われていましたが、これが子供達には大好評!
キム・ソンジュの息子ミングクはもちろんのこと、歌手ユン・ミンスの息子ユン・フが自身のお父さんが作ったメニューよりもチャパグリに心を奪われ美味しそうに食べる姿が視聴者の心をつかみ、それ以来子供達に大人気のメニューとなったのでした。

そして、この番組のヒット&チャパグリ旋風によりキム・ソンジュ&ミングクとユン・ミンス&ユン・フ親子がチャパゲティのCFモデルに抜擢され話題にもなりました。

(写真出処:「農心チャパゲティ」CFメイキングキャプチャ)

TMI(Too Much Information:どうでもいい情報)が長くなってしまいましたが、こんな歴史を持つチャパグリゆえに子供達に大人気のメニューであり、大人達にとっても常にストックのあるチャパゲティ&ノグリさえあれば小腹が空いた時に簡単に作れる夜食的な存在(カロリーのことは一旦忘れましょう…)なのです。

劇中、お金持ちのパク家では大きく切った韓牛をトッピングした超高級チャパグリが登場していましたが、韓牛なんか入れなくても全然美味しい!…いや、むしろ入れない方が美味しいはず!!!!(と強がる庶民)

ということで、チャパゲティとノグリさえあればお鍋一つで作れてしまう簡単レシピ(feat.韓牛抜き)をご紹介しましょう!

【材料(2人分)】
・チャパゲティ 1袋
・ノグリ 1袋
この他、玉子や野菜、お肉などお好みでトッピングを加えてもOKです!

【作り方】
1.　チャパゲティとノグリをそれぞれ開封、후레이크(かやく)、粉末スープ、調味オイル(チャパゲティのみ)昆布(ノグリのみ)をそれぞれ取り出しておきます。

2.　鍋、または深さのあるフライパンに水(1000㏄程度)を入れて火にかけ、かやくと昆布を入れて沸騰させます。

3.　沸騰して来たら昆布を取り出し、チャパゲティとノグリの麺を投入、麺をほぐしながら茹でます。
POINT: 麺を茹でる時にお箸で麺を持ち上げて冷たい空気にさらすことでコシが出て美味しくなります。

4.　4分30秒程茹でたら火を止め、茹で汁を捨てます。(この後に粉末スープを和える為、お湯は完全に捨てずお鍋の底にひたひたに残る程度にしておきます)
POINT: 基本のチャパゲティ&ノグリは5分間茹でると書かれていますが、お湯を捨てたり粉末スープを和えたりするのに少し時間を取るので基本よりも少し茹で時間を短くしておく方がいいような気がします!(私は硬めの麺が好きなのですが、お好みによって茹で時間は調整してください)

5.　麺の上にチャパゲティの粉末スープ1袋とノグリの粉末スープ 1/2袋をふりかけてよく混ぜます。
POINT:ノグリの粉末スープはラーメンスープ用として配合されている為、汁気の少ないチャパグリに1袋全部投入するとかなり塩辛くなってしまうので1/2袋程度にしておくといいでしょう。(これもお好みで量を調整してくださいね)

6.　粉末スープが混ざった後、チャパゲティに入っているオイルをふりかけて更によく混ぜます。

7.　粉末スープが完全に溶け、麺全体にソースがからんだら器に盛りつけます。

完成!

(写真は出来上がりの半分量を盛りつけたものです)

庶民派の私は韓牛ではなく半熟の目玉焼きをトッピング!
食べる時に黄身をお箸でつぶして麺にからめることで玉子のコク&まろやかさが加わり美味しさUPなのです!

チャパゲティの香ばしいチャジャンスープにノグリのピリ辛スープが合わさることで美味しさ2倍…いや3倍に!
「チャパゲティ単品ではなんだか物足りない」という大人の男性や「ノグリ単品ではスープが辛くて食べられない」という小さな子達にもピッタリなのです。
(今これを書いてる間にもチャパグリの味を思い出してしまい、思わずよだれが…ズルルルッ)

短所といえば、インスタントラーメン2袋を使って調理する為、必然的に2人分を作らざるを得なくなり、私のような一人暮らしの女性にとっては量が多い&カロリー爆弾が恐ろしいメニューでもあります…汗。
それでも一度は味わってみる価値あり!

チャパゲティもノグリも韓国では国民的なインスタントラーメンなので、コンビニや小さなスーパーでも売っていますし、日本の韓国食材店でも取り扱っているお店が多いかと思うので、是非是非ご家庭でチャパグリを味わってみてくださいね♪

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