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2019.10.24 04:50

韓国映画のもう一つの顔、“独立映画”に注目!

ドラマやK-POPなど、韓国のエンタメの勢いはどんどん広がっていますが、映画も負けていません!
韓国映画にはハリウッド作品や日本とはまた違った独特の世界観や切り口があり、熱狂的なファンも少なくありません。

そんな韓国映画ですが、ジャンルとして大きく二つに分かれます。それが、産業映画独立映画

いわゆる皆さんが普段目にされる韓国映画というのは一般的に“産業映画”に属し、一方で独立映画というのは 一般的に制作会社や投資者たちの資本や支援を受けずに作られる映画のことを指し、イメージとしては日本で言う“インディーズ映画、インディーズムービー、ミニシアター系映画”などに近いかと思います。
ただこの定義もあくまで概念の一つなため、比較的低予算で作られた作品や小規模な作品を独立系映画と呼ぶことが多く、興行(ヒット)を目的として作られるわけではなく、制作者が追及する芸術性を追求した作品として位置づけられています。

ということで今回は、韓国映画のもう一つの顔、独立映画について少し触れてみたいと思います^^

まず、韓国の独立映画で最も有名だと言われている作品の一つがこちら

 

「息もできない」(2009)
息もできない

[あらすじ]
破滅型の生活を送るチンピラの男サンフンが、ある日ひょんなことから女子高生と出会うことからお互いに不思議な感情を抱くことに。理由もなく強く惹かれ合う二人だったが徐々に彼らの運命の歯車が狂いだす…。

2009年に韓国で公開された本作は2011年には日本でも公開。
海外の映画祭でもたくさんの賞を取りましたが、日本でも数多くの賞を受賞しました。ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

息もできない

監督・主演を務めたヤン・イクチュンは、その後「大丈夫、愛だ」などの人気ドラマから独立系映画まで幅広く俳優として出演しながら監督もこなすなど、活発な活動を行っています。

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また一方で独立映画は俳優たちの登竜門的な存在で位置づけられることも。
今では韓国映画界になくてはならないスターたちが出演した独立映画を少しご紹介します^^

 

 

「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」(2014)
ハン・ゴンジュ

[あらすじ]
中学生の時に起きた集団暴行事件のために転校を余儀なくされた17歳の少女ハン・ゴンジュ。
元担任の母の家に居候しながら新しい生活を始め新しい場所で次第に居場所を見つけて立ち直ろうとするゴンジュだったが、忌まわしい事件の影が彼女を再び傷つけていく…

2014年に韓国で公開された「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」。
主演のチョン・ウヒは、2011年の「サニー 永遠の仲間たち」の意地悪な不良役を始め様々な作品に出演してきましたが、本作で本格的な主演デビュー。その繊細ながらもインパクトのある演技が注目を集め、その年の百想芸術大賞の映画部門主演女優賞を始め、数々の映画祭で賞を総なめにしました。

ハン・ゴンジュ

その後は、「哭声/コクソン」や「ワン・デイ 悲しみが消えるまで」など数多くの作品で主演を務め、韓国を代表する演技派女優の仲間入りを果たしています。

 

 

続いてはこちら!
「ソーシャルフォビア」(2015)
ソーシャルフォビア

[あらすじ]
全国民を震撼させた軍人の自殺の知らせに、残した悪質な書き込みでネットユーザーの怒りを買った女性。そんな彼女と現P(SNSやウェブ上での対立が現実でのケンカに発展すること)に参加しようとした警察志望生ジウン(ピョン・ヨハン)とヨンミン(イ・ジュスン)。しかし現P当日に彼女は死体で発見され、非難の矛先はあっという間に彼らに向けられるが…

2015年に公開されたソーシャルフォビア
本作に主演したピョン・ヨハンは、2014年に韓国で放送されたドラマ「未生~ミセン~」で既にその名を広めていましたが、本作で本格的な主演デビューを果たしました。
SNSという現代的なテーマを扱った本作は第19回釜山国際映画祭の監督賞や第40回ソウル独立映画祭観客賞を受賞し、大きな注目を集めました。

ピョン・ヨハン

 

ピョン・ヨハンは本作以降、映画「あなた、そこにいてくれますか」「一日」、そしてドラマ「六龍が飛ぶ」、「ミスター・サンシャイン」など多くの作品に出演。特に「ミスター・サンシャイン」では女性視聴者の心をグッと掴む好演を見せました。

 

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また本作にはピョン・ヨハン以外にも現在の韓国映画界になくてはならない存在がもう一人!

 

リュ・ジュンヨル
リュ・ジュンヨル

本作でYou Tuber役を演じたリュ・ジュンヨルですが、なんとこれがデビュー作!
その後2015年のドラマ「応答せよ1988」で大ブレイクを果たし、その後は活動の場を再び映画に。
1年に数作品もこなす超売れっ子俳優になりました。
(ちなみに2018年だけで「リトル・フォレスト」、「毒戦」、「スピードスクワット」、「お金」の4作品に!しかも全て主演!)

 

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***

このように、今産業映画やドラマで活躍する俳優たちを輩出した独立映画ですが、
2019年も数多くの作品が制作され、公開されています。

その中でも2019年一番の注目作と言われている作品をご紹介!

 

 

「ハチドリ(House of Hummingbird)」(2019)
ハチドリ

[あらすじ]
1994年、得体のしれない巨大な世界と向き合うことになる14歳“ウンヒ”の、ものすごく普遍的で、最も華麗な記憶のストーリー。

韓国で8月に公開された「ハチドリ」は、2018年の釜山国際映画祭で最優秀アジア賞と観客賞を受賞、ソウル独立映画祭で新しい選択賞と執行委員会特別賞を受賞。また世界の映画祭でも軒並み賞を受賞するなど、公開前から25冠という驚異的な記録をたたき出した作品

 

1994年、ソウルでは漢江に架かる聖水大橋が崩落したこの年を舞台に、当時中学生のウンヒがある先生と出会ったことをきっかけに世界と向き合う方法を学んでいく様子を描いた「ハチドリ」。
タイトルの「ハチドリ」は、鳥類の中で最も体が小さく、毎秒50~80回ほど高速で羽ばたく鳥で知られています。英語ではハミングバードと言われおり、日本でも“ハチドリ”より“ハミングバード”の方が馴染みがあるのではないでしょうか?

 

メガホンを取ったキム・ボラ監督は、この最も小さいながらも一生懸命に羽ばたくその姿が、主人公である14歳のウンヒと重なることからこのタイトルを付けたそう。主演を務めたのは元々子役として活動していたいたパク・ジフ。彼女にとって初の主演作品となりました。

ハチドリ

 

舞台となった90年代は聖水大橋の崩落、また三豊百貨店の崩壊、そしてIMF危機など、胸を痛める出来事が多かった年代でもありました。
そんな時代に思春期を過ごした彼女のごくごく平凡なストーリーは、人々に過去をもう一度振り返り、これからの人生に些細な希望を持たせてくれる作品として、ウンヒと同様に90年代に思春期を過ごした30代を中心に人気を集めています。

ハチドリ

ハチドリ

 

また、奇しくも10月末に公開される映画コン・ユ&チョン・ユミ主演の「82年生まれ、キム・ジヨン」のキム・ジヨンも、「ハチドリ」のウンヒと同じ世代の女性。どちらも現代の韓国を生きる30~40代の女性たちの人生を改めて見つめなおす作品と言えるのではないでしょうか?

 

 

ということで!
今回は韓国の独立映画について少しご紹介しました。

 

韓国映画と言えば、ドッカーン!ガシャーン!なアクション劇警察や検察、政治やマフィアものなどが多いですが、このように静かに進んでいく良作も多いのです!

 

みなさん、ぜひ機会があればチェックしてみてくださいね^^

 

 

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