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2017.02.09 11:40

[Report]パク・チャヌク監督×真木よう子、映画「お嬢さん」ジャパンプレミアイベント

真木よう子、『お嬢さん』の世界「驚きと衝撃の連続で圧巻!!」
パク・チャヌク、「強靭さと優しさを兼ね揃えた女性」の
真木よう子に「好みの女性」と、べた褒め!!

お嬢さん

[韓国エンタメニュース]

「このミステリーがすごい!」で第1を獲得したサラ・ウォーターズの「荊の城」が原作となったパク・チャヌク最新作映画『お嬢さん』(33日(金)より公開)ですが、パク・チャヌク監督の来日を記念し、ジャパン・プレミアを実施いたしました。この世界的名監督を迎えるのは日本アカデミー賞で主演女優賞の受賞歴もある日本を代表する女優・真木よう子さん!

本作は、韓国では成人映画(R19指定)のオープニング記録を更新し、アメリカを中心とした世界中の映画賞で高い評価を受けており、「アカデミー外国語映画賞の韓国代表になっていれば、アカデミー受賞はほぼ確実であったであろうになぜノミネートされないのか」という論議も巻き起こり、韓国代表にならなかったことを批判する意見も出ているほど。そんな衝撃の本作の魅力を監督と真木よう子さんに語っていただきました。

 

■日時:28日(水) 
■場所:アキバシアター(東京都千代田区神田練塀町3)
■イベント登壇者:パク・チャヌク監督(53)、真木よう子(34)

満席の会場にパク監督が登場すると、会場からは監督の来日を待ちに待ったわれんばかりの拍手が沸き起こり、イベントはスタートしました。パク監督から「今までこの作品を持って色々な国に行きましたが、最後の旅がこの日本になります。本作は1930年代の時代背景をもとに、西洋と日本と韓国の融合を覗き観ることができます。私が自分なりに考え、自分なりに解釈した日本文化を、この作品の中で表現しました。韓国の俳優たちが日本語を死ぬ気で覚えて練習して長セリフにも挑戦しました。日本人の皆さんから見たら中途半端に見えるかもしれませんが、韓国の俳優たちが懸命に努力した姿を温かい気持ちで見守ってください」と、本作の日本上映に向けての意気込みを語りました。

本作は令嬢と侍女の2人の女性がキーパーソンとなっており、役者の女優魂も見どころということで、今夜は日本を代表する女優・真木よう子さんがゲストとして登場し、パク監督の来日を歓迎しました。

いち早く本作をご覧になった真木さんは、「韓国の俳優さんが日本語のセリフを話すことに対して、先ほど監督が気にされていましたが、全く問題なかったです!」と感想を述べ、「むしろ作品のスゴさが圧倒的に勝っていた!俳優の力量が必要となってくる映画だと思いますが、すべての俳優さんが素晴らしい。言葉なんて関係ない!」と大絶賛。見どころのひとつである官能描写について、真木さんは「日本人が官能作品を撮ろうとしたら、女性が引いてしまうくらいに官能的な部分を掘り下げてしまうのに対し、パク監督の作品は、女性でも抵抗なく見れ、驚きと衝撃の連続です。圧巻でした!」とこちらも大絶賛。誉め称える真木さんに、監督は「今まで何カ国も(本作のプロモーションで)行きましたが、今日のこの言葉が一番嬉しい!」と笑顔を見せました。

お嬢さん
パク・チャヌク監督

お嬢さん
真木よう子

キャスティングの話になり、真木さんは「侍女のキム・テリさんは、純粋で澄んだ目をしていて、役にピッタリ。令嬢のキム・ミニさんは、きっと大変な役だったと思いますが、素晴らしい演技で、大好きな女優さんになりました」と2人の女優について語りました。パク監督からキャスティングについて「どんな映画なのか、どんな役なのかというところでキャスティングはしていきますが、そうはいっても個人の好みは入ってくるもの。私は、ただ従順で大人しい人はあまり好みではなく、賢明で自分の主張や考えをしっかり持っていて、それを躊躇わすに表現できる女性がセクシーだと思っています。なので(真木さんは)自分の好みに合った女性です!」と話すと、「じゃあもうピッタリですね」とすかさず真木さんが答え、自分とパク監督の相性を確認しました。

真木さんから「日本人を起用しなかった理由」を問われると、パク監督は「本作は韓国語と日本語の融合が重要で、両方の言語を自由に操る必要がありました。日本の俳優に韓国語を勉強してもらって…ということも考えましたが、今回は韓国語のセリフの分量の方が多かったため、このような形になりました」とキャスティング秘話を披露しました。すると、真木さんは「主演のあの役はやってみたい!役者としてやりがいのある役だと思います」と、本作が役者にとってもどれだけステップアップできる作品であるかを話すと、パク監督は「韓国だけで映画を撮るつもりはないし、いつでもいいストーリーがあれば、日本で撮る事も考えています」と今後の映画製作への抱負を語りました。真木さんが出演した『そして父になる』を観たというパク監督は、真木さんについて「強靭さと優しさを兼ね揃えた女性。深みのある美しさと生活感のある姿の両方を見事にみせてくれた。ふつう相反するものの両立は難しいが、それをやってのけた素晴らしい女優」と真木さんをべた褒めすると、真木さんは「カムサハムニダ」と笑顔で答えました。

最後に監督から、「本作が日本で上映されることは、自分にとって特別で大きなこと。本作を観て、女性の観客の皆さんは、自分の快楽を心から楽しんでもらいたいですし、男性の観客の皆さんは、女性に対して「もっと優しくしなきゃ」「尽くさなきゃ」と思ってもらいたいです」とメッセージを送りました。

お嬢さん
 

◆パク・チャヌク監督 プロフィール◆
『オールド・ボーイ』(04)で第57回カンヌ国際映画祭・審査員特別グランプリを受賞し、世界を戦慄させた。『復讐者に憐れみを』『親切なクムジャさん』を合わせ、と言われている。
『渇き』で第62回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞、その後の『イノセント・ガーデン』(ニコール・キッドマン出演)ではハリウッドへ進出。さらに、日本の原作「虐殺器官」が、パク監督によってハリウッドで映画化されることが決定している。

 


60分後の衝撃。120分後の驚愕。
騙されないと確信した後、あなたが信じていた世界が反転する―
世界中の映画賞を席巻、「オールド・ボーイ」パク・チャヌク監督が仕掛けた、映画史に刻まれる罠。
1939年、日本統治下の朝鮮半島。孤児の少女・スッキ(キム・テリ)は、 “伯爵”を装った詐欺師(ハ・ジョンウ)にスカウトされ、莫大な財産の相続権を持つ美しい令嬢・秀子(キム・ミニ)のメイドとして働くことに。秀子は世間とは隔絶した大きな屋敷で、日本文化を崇拝する支配的な叔父(チョ・ジヌン)とひっそりと暮らしていた。実は詐欺師はスッキとともに秀子を誘惑し、結婚した後、彼女を精神病院に入れて財産を奪うという計画を企てていたのだ。計画は順調に進むが、献身的なスッキに秀子が次第に心を開いていく…。

監督:パク・チャヌク (カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞『オールド・ボーイ』)
キャスト:キム・テリ、キム・ミニ、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン
配給:ファントム・フィルム(2016年/韓国/145分/シネマスコープ/5.1ch/R-18) ojosan.jp
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