大人の韓国+han暮らしまわり通信~桂洞散歩~
봄(ポム/春)、봄、봄!待ちわびた春がやってきました。
そろそろ、そろそろ韓国が呼んでいますよ。
ソウルの小さな町、桂洞に出かけませんか?喧騒から離れ、ひとり旅にちょうど良い心地よい時間を過ごせると思います。
旅の始まりは安国駅から…あの有名なカフェオニオンもある場所です。
景福宮と昌徳宮に囲まれ中央高校に向かって南北に横たわる町。
朝鮮王朝時代には両班など富裕層が住まいを構えていたそうです。
オニオンを横目に昌徳宮の塀に沿っててくてく…まずはおいしい腹ごしらえ。
左手に急勾配の大通りの坂が見えたら頑張って上りましょう。おにぎりの「利パッ」が見えてきます。
利パッ
ここはこだわりのおにぎりを食べさせてくれる小さなお店。
全羅北道・扶安のお米とわかめや松の実、小豆や栗…滋味あふれる具材に優しさを感じます。
ひとりで入っても全然大丈夫。むしろ一人がよいかも…
店主がひとりで丁寧に丁寧にむすんでくださいます。時間はゆっくり流れゆっくりと食事も出されますので…
お腹が満たされると桂洞散歩。観光地にもなっていますので通りに沿っていろいろなお店が並んでいます。人気のボタン屋さんも!私が訪れたときはお昼間だったので近くの会社員の方が多かったようです。
赤青黄のくるくるサインの美容室、銭湯、日用雑貨店。ホン・サンス監督の映画「自由が丘で」の舞台にもなったカフェも見えます。※映像で見るより意外と小ぶりでした。
美容室
昔ながらの店の外壁にはその店の店主の白黒写真がかかり、楽しみながら歩けます。
明洞や江南のような賑わった街だと、ふと寂しさを感じてしまうのですがこの小さな町はあたたかく迎えてくれるようです。
カメラで撮影していると、中から店主が出てきて注意されると思いきや「上手に撮っておくれよ」…カタコト日本語の会話もうれしく。
そして1番のお気に入りはムルナム写真館です。
ムルナム写真館
白レンガの2階建て。FIXガラス窓の向こうには松の木のバンダジ(箪笥)に白磁の満月壺が置かれ、壁面には何十枚もの白黒写真。ひとりだったり、カップルだったり、家族だったり…フィルムカメラにこだわったモノクロ写真館です。
補正をせず自然体のありのままの姿。手をつないでいる人、微笑んでいる人、遠くを見ている人。歌手のIUさんの白黒写真はどこか寂しそう…
撮影の2時間後には出来上がるようなので勇気を出して扉を開けてみてくださいね。
坂を登りきると中央高校に出会います。
「冬のソナタ」や「トッケビ」、最近では「その年、私たちは」のロケ地としても有名です。
ゴシック調の石造建築、つたが絡まる外壁、手入れされた芝生の前庭。欧米の影響を受けた韓国人建築家の設計によるものだそうです。建物の説明プレートを読むと当時の歴史的背景もうかがえ胸が熱くなりました。
戦後、経済や文化が著しく変わっていく中、このあたりは北村保存計画で開発が止まりノスタルジックな趣がまだ残っているようです。
木の表札や手入れされた花壇、打ち水がされた石畳…お隣の三清洞とは違い店舗として活用されることは少なく、実際に住まいとして残っている韓屋が多いのも桂洞の特徴です。
安国駅から中央高校までよそ見をせずにまっすぐ歩くと10分ほどの道のりですが、旅ですもの!惹かれる看板を見つけたら立ち寄り、路地に出会えば迷わず迷い込んでしまいましょう…都会のキラキラはないですが、古の暮らしに思いをはせ小さなころの記憶もよみがえり落ち着いた時間を過ごせました。
帰り道は中央高校を右に曲がって坂道を下っていきましょう。苑西洞という名前の町が広がります。ここもまたロマンあふれる歴史ある町。またご紹介させてください。
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